FIP(猫伝染性腹膜炎)について

レオのFIP闘病記録

FIP(猫伝染性ふくまくえん)とは?

先にご理解頂きたいのは管理人T自身は獣医師でも何でもありません。

より詳しい解説は医師の方の解説をご覧ください。また、なるべく正しく書くつもりですが自分なりの解釈が多少含まれていることを事前にご理解ください。

FIPとは、猫が持つコロナウィルス(FECV)が何らかの 原因で FIPウィルス(FIPV)に突然変異することで発症する。

コロナウィルス自体は猫たち同士の毛づくろいや排せつ物を媒介して経口感染で広まっていると言われています。

症状によりウェット型、ドライ型、両方の症状を併発する混合型に分類されます。

FIPは飼い猫の死亡原因第三位、1歳以下の幼ネコでは第一位となっています。

若い猫に多いですが、老猫が発症することもあるようです。

ドライ型の症状

腎臓や肝臓、リンパに異常が現れる。脳や四肢に炎症を起こす神経症状が発生する。

具体的にはてんかん、異常な行動、歩行困難、顔面神経のマヒが起き、半年~1年で死亡するケースが多い

ウェット型の症状

脱水、貧血、腹水 が溜まる ことによる腹部膨満、胸水が溜まることによる呼吸困難。

ドライタイプよりも進行が早く、一週間ほどで死亡することも多い。数週間、数カ月持つこともある。

混合型の症状

どちらも現れます。うちのレオがこの混合型ですが、FIPのなかでもっとも危険な状態になります。

タイプごとに処方が変わるので、見極めが必要です。


初期症状について(重要!

どちらも腸に感染したコロナウィルスの変異が原因のため、軽い下痢、食欲不振が多くみられる。

コロナウィルスを持った猫が異常に元気が無くなったり痩せてきたり39.5°以上の体温の持続血便呼吸数が増える、などが起こると要注意。

また、黄疸が目に現れたりなど猫や症状によって様々なかたちで出るようなので日頃のチェックが重要です。

猫は非常に我慢強い生き物と言われています。よく観察して、初期症状にいち早く気づくことがとても重要になります。

体温について

人用の体温計の先端にラップなどを巻き、軟膏を塗って肛門から測ってあげるのが一番正確のようです。

レオはすごく嫌がるので、AMAZONで買った耳から測るタイプの動物用の体温計を使っています。

呼吸数について

猫のお腹の動き、一回の上下を一度の呼吸とカウントして、15秒間の呼吸数をカウントします。

その回数を4倍し、20~30回ほどが正常値と言われています。猫がリラックスしているときに一度測ってみてください。

また、上下の動きが短く切るような動きの場合も、腹水が溜まっている可能性があります。

レオの場合、呼吸数が若干増え、お腹の上下が不規則になり、あっという間に体重が落ちました

猫コロナと、FIPの発症率

猫コロナ(FECV)自体は、幼少期の環境や他の猫との接触によって感染するものなので珍しいものではなく、ほとんどの猫がもっていると言われています。

猫コロナ(FECV)の段階では軽い下痢や、何の症状もないことが大半です。

猫コロナ(FECV)がFIPウィルス(FIPV)に変異する可能性は10%以下と言われており、管理人が行った動物病院の中には、うちの病院でこの病気を見るのは1年か2年に一匹、と言われたところもありました。

傾向として、純血種の猫のほうが変異する確率は少し高いそうです。

猫コロナがFIPVに変異する理由

今のところ分かっていないそうです。

多頭飼育されている環境で発症するケースが多いため伝染性腹膜炎と名前がついたそうですが、FIPVに変異したウイルス自体が他の猫に感染することはなく、多頭飼育によるストレスが、猫コロナをFIPVに変異させる可能性が高いと考えられています。

治療方法

残念ながらFIP治療自体に有効とされている薬や治療法は、日本にはありません。

ステロイド剤(抗炎症剤)やインターフェロン(抗ウィルス剤)により延命治療を施し2年ほど生存できた例もあるそうですがほとんどの場合は数カ月で亡くなり、またウェットタイプにはあまり効果がありません。

ウェットタイプの場合、チューブを刺して胸水を抜いてあげたり酸素室に入れてあげたりすることで呼吸を楽にさせてあげることくらいで、あとは本人の免疫を上げる高栄養価フードなどにより本人の体力にかかりますが一度変異したFIPVが、元に戻ることはありません。

診断の難しさ

病院の診断としてFIPを発症したかどうか初期症状の段階で見極めることは簡単ではないようで、FIPだと思ったものが実は違った、なんてことも多いそうです。

管理人の感想として、獣医の方はこの病気の診断を下すことにとても抵抗があるようです。

飼い主にはペットの死亡宣告を告げるようなものですし、明確な診断のできる遺伝子検査は、一般の病院には無いからだと思われます。

事実最初にFIPの疑いがあると言われた病院では1週間分の利尿剤と気管支拡張のお薬をもらい、使わなかった分は返金するので持ってきてくださいと言われましたがそれが一週間以内に死亡した場合のことだと気付いたのは帰り道のことでした。

そこでもハッキリFIPだとは言われませんでしたが。

治療できる薬が”日本には”無いとは?

海外には、FIPから多くの猫を救った薬があります。

ですがまだ歴史は浅く、多くの猫が元気になった例はある物の日本国内では未承認薬となっています。

未承認の薬、とは効果があるか安全であるかまだ科学的に確認が十分でないと国が判断している、ということです。

逆に、日本では承認されているが海外ではされていない薬もあります。

国が認めていないため扱いとしてはブラックマーケットの紛い物のような扱いを受けることもありますが、個人で輸入し自己責任で使うぶんには犯罪にはなりません。

しかし、効能を過大に宣伝し、転売し、利益を得るなどを行うと犯罪になります。

今現在、延命ではなく、命を救える唯一の薬は未承認薬しかない

当ブログは実際に未承認薬を協力病院で処方していただき副作用や効果など全て自己責任と理解したうえで、その投薬記録を公開します。

決して転売などは行いませんし、宣伝の意図もありません。

あくまでレオの命を救いたい一心で藁にもすがる思いでこの未承認薬を使用しています。

レオとの思い出の記録、また叶うのであればこの記録を通してこの難病の未来が少しでも明るくなれば、と思っています。

未承認薬の費用について

このブログで使用している薬は、一度飲ませて終わりではなく、一定期間飲み続ける必要があります。

また、一日分も結構な値段で、合計費用は大体100万円を超えるくらいです。

ただ、体重により薬の量も変わるのでその子の体重次第で変動があります。

決して安くはありませんが、家のものを売ってでも、できることをしてあげて欲しいとは思います。

すべての飼い主さんとペットの幸せな一生を願っています。

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